合唱曲「今を生きる」楽曲の解説と歌い方のコツ

曲の解説
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今回は、私がおすすめしたい合唱曲「今を生きる」についてご紹介します。この曲は、2016年に発表され、「あすという日が」でおなじみの八木澤教司さんが作曲しました。「あすという日が」は、東日本大震災の復興シンボル曲として多くの人に歌われました。「今を生きる」は、「あすという日が」のメッセージを引き継ぎながら、自分の夢に向かって輝く人に憧れて、自分も輝くために今を生きるという気持ちを表現しています。

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楽曲の概要

この曲は、東日本大震災の復興シンボル曲「あすという日が」に続き、神詩音さんが作詞し、八木澤教司さんが作曲した合唱曲です。自分の夢に向かって輝く人に憧れて、自分も輝くために今を生きるというメッセージが込められています。混声三部合唱で構成されており、ゆったりとしたテンポで歌います。

作詞者:神 詩音(じん しおん) さん

作詞の方はなんと!渡瀬昌治 先生のようです。渡瀬先生のブログを拝見したところそのようにありました。いろいろなご事情があるとのことでしたので、詳しいプロフィールについては割愛します。

作曲家:八木澤教司(やぎさわさとし)さん

八木澤教司さんは、日本の作曲家で、吹奏楽や合唱などの分野で活躍しています。

八木澤教司さんは、1975年に岩手県で生まれ、武蔵野音楽大学で作曲を学びました。浦田健次郎さんや田中均さんなどの有名な作曲家に師事し、吹奏楽曲や合唱曲を多く手がけました。吹奏楽曲では、「輝きの海へ」や「ペルセウス」などの作品が世界中で演奏され、合唱曲では、「あすという日が」が東日本大震災復興シンボル曲としてNHK紅白歌合戦で歌われました。2019年には、天皇陛下御即位奉祝記念式典と東京2020パラリンピック開会式の式典音楽を担当しました。現在は、神戸女学院大学音楽学部の准教授として教えています。

プロフィール | ★作曲家 八木澤教司 公式HP Satoshi Yagisawa (sounds-eightree.com)

歌詞の内容とメッセージ

「私」と「君」の対話形式の歌詞で、自分の夢に向かって輝く人に憧れる気持ちを歌っています。 「今」は「輝くチャンス」と「夢をもとめる」時期であり、「軸があればぶれない」という信念を持っています。 「その心」は「私」を強くするというメッセージが繰り返され、「輝くために今を生きる」「夢をもとめ今を生きる」というフレーズがサビになっています。 この曲は、若い世代や学生など、自分の将来や目標について考えている人に共感や感動を与えることができると思います。

歌詞に使われている表現技法

歌詞には、比喩や反復などの表現技法が多く使われています。

  • 比喩として、「君の瞳は輝いてる」「まぶしいくらいに輝いてる」という表現があります。これは、「君」が目標に向かって情熱的に生きていることを、光や星などのイメージで表しています。
  • 反復として、「輝く」「夢」「心」「今」という単語が何度も出てきます。これは、歌詞のテーマやメッセージを強調する効果があります。
  • また、「わたしも輝きたい」「君は私のあこがれ」「君は私の希望」というフレーズがそれぞれ2回ずつ出てきます。これは、「私」と「君」の関係性や感情を表す効果があります。

歌い方や演出のアイデア

コンクール向けではないかもしれませんが、イベントなどでの演出としては、以下の点に注意すると良いと思います。

  • 私」と「君」の関係性や対話性を表現するために、動きや表情を工夫することが大切です。例えば、「君」に対する「私」のパートでは、聴き手の方向を見たり、「君」と仮定した仲間に近づいたり、手を差し伸べたりすることで、憧れや尊敬を表現できます。「私」自身のパートでは、「自分」自身に語りかけるように歌ったり胸を張ったりすることで、情熱や勇気を表現できます。伝えたい対象によって表現を工夫することが大切です。
  • 「今」は「輝くチャンス」と「夢をもとめる」時期であることを表現するために、照明や音響を工夫することが大切です。例えば、「いま輝くチャンス」「いま夢をもとめ」などの部分では、明るくて色彩豊かな光で「輝く」イメージを表現できます。「人は軸があればぶれない」「その心は私を強くする」などの部分では、暗くて静かな光で「信念」や「強さ」のイメージを表現できます。
  • 「輝くために今を生きる」「夢をもとめ今を生きる」というサビは、合唱曲としての見せ場であり、全員で一歩踏み出してみたりするのも面白いかもしれませんね。

楽曲の解説

きみのひとみ」「い」の母音が連続して始まります。こういった歌詞を歌う際、気を付けていきたいのが意識をしないと口をたてに戻すのを忘れ、そのままの口の形で歌ってしまうことです。そうすると、狭いのどのまま地声になり、それがそのまま継続してしまいます。出だしでこうなると下手をすると全曲に渡って地声のままで歌い終わってしまうかもしれません。注意しましょう。よく見ると「きみのひとみはかがやいてる」一度は言ってみたいセリフですね。歌い手が照れると聴き手はもっと恥ずかしいですのでしっかりと演じ切りましょう。一回目の「かがやいてる」の後にブレスがあるので、何も考えていないと二回目もブレスをしてしまいそうです。ここでは長いフレーズを意識して歌いましょう。

拍子が変わりました。女声は息を吸う動作をしっかりと行うことで、タイミングを計りましょう。「わたしもかがやきたい」の前後でブレスができるタイミングが二回あります。なぜそうなっているのか。意図を考えることも大切です。「わたしもかがやきたい」「きみはわたしの~」どちらの文頭も大切に表現させたい作曲者の思いが込められているのでしょう。はっきりと発音できると良いですね。この後の「いまかがやくチャンス」の前のブレスがそろうと素敵ですね。思いの強さを感じさせられます。どれだけ伸ばすのか。しっかりと打ち合わせができると良いですね。

アルトと男声は「チャンス」が反復しています。1回目と2回目の表現を変えましょう。例えば1回目は相手に伝えるように、2回目は自分自身に語りかけるように。伝える対象を変えることで表現を工夫していきましょう。『何も考えていないか、何かしようとしているか』では伝わり方が全然違います。

allargandoですね。D.S.で繰り返した後、少しずつ強く、ゆっくりにしていきます。「つよくする」「かがやく」など前向きな雰囲気の歌詞がこの曲にはとても多いですね。この場合気を付けたいのが、表情です。『強く』『輝く』と言っているのに自信のなさそうな表情をしていたらどうでしょう。聴き手は違和感を持つと思います。見てわかることは早い段階でできるように意識しておきたいところですね。

クライマックスです。「ゆめを」の「ゆ」は「い」の口をしてから発音するとはっきり聞こえます。最後の「いきる」がffなので手前でブレスをしたくなりますが我慢です。「ゆめを」の前でしっかりと息を吸い、大きな弧を描くように歌いましょう。ただし頂点は最後の「る」です。しっかりと歌い切りましょう。ただ、特に男声は「い」の母音が苦手なので、高音になると喉が閉まりがちです。そんなに高くはありません。力任せにならないように、高くなればなるほど、下に支えが広がるように余裕を持って歌いましょう。

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