【合唱曲】忘れることなんかできない 曲の解説 歌い方 若松歓

合唱曲
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全パート(歌詞・楽譜付き)

ピアノ(鍵盤・歌詞・楽譜付き)

【各パート別】
ソプラノパート

アルトパート

テノールパート

【ステレオ再生】左右のスピーカーから別のパートが流れます。合わせの練習、一人合唱に便利です。
左:ソプラノ 右:アルト

左:ソプラノ 右:テノール

左:アルト  右:テノール

【オルゴール】作業BGMやリラックスしたい時に。少しゆったり目に再生されます。

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1. 歌詞の解説:

曲名: “忘れることなんかできない”

この広い大地で 僕たちはめぐり逢(あ)って
辛かったことものり越え 少しずつ想い重ね合えた日
離ればなれになるのはすごく寂しいけれど
僕たちの長い旅は まだ 始まったばかりだから
支え合ったり 涙も流し合えたね
はるかな夢を追いかけた 輝く季節にもう二度と
もどれない もどれない もどれない
けれど…
忘れない! 忘れない!! 忘れることなんかできない!!!

※以下略

  • 歌詞の要点: 歌詞は、別れを経験しつつも、大切な思い出を忘れることのできない感情を表現しています。学校生活を通じて支え合い、共有した涙や夢を大切に思い続けるというメッセージが込められています。
  • 主な詩の表現技法: 反復法(リフレイン)を用いたフレーズの繰り返しや、強い意志を表す言葉の連続使用が特徴的です。また、ラララというフレーズもリフレインの一部として用いられています。

2. メッセージやテーマの意味:

  • この曲のメッセージやテーマは、過去の別れや辛い経験を忘れずに持ち続けることの大切さを伝えています。歌詞は、離ればなれになった仲間や大切な人との生活を通じて築かれた絆や思い出を忘れずにいることの重要性を強調しています。
  • この曲には、別れや失ったものを惜しむ悲しみと同時に、それらを通じて築かれた絆や成長を喜ぶ喜びも表現されています。メッセージとしては、過去の経験を受け入れながらも、大切な思い出を忘れずに前に進むことの大切さが伝えられています。

3. 表現技法の活用:

  • 反復法(リフレイン): “忘れない! 忘れない!! 忘れることなんかできない!!!”というフレーズが繰り返し使用されており、強い意志や思いを表現しています。この反復により、メッセージが強調され、聴き手に忘れることのできない感情を印象付けます。
  • ラララ…というフレーズ: 「ラララ…」というフレーズは、「支え合ったり 涙も流し合えたね」の歌詞が入るのが自然ですが、あえて「ラララ」に置き換えられています。二度同じ言葉を歌うよりも、メロディを強調させたり、一体感を演出したい作者の意図を感じます。

4. 歌い方や演出のアイデア:

  •  この曲を歌唱する場合、力強く情熱的な歌唱スタイルが適しています。特に、リフレイン(「忘れない!…」「もどれない」など )の部分では感情を込めた力強い歌声を披露することで、メッセージをより鮮明に伝えることができます。
  • 特定のフレーズや表現を強調するためには、声のトーンや音量を変化させることで効果的です。例えば、”忘れない!”の部分は繰り返しに合わせて力強く歌うことで、聴き手に強い意志や決意を感じさせることができます。

5. 追加のコメントやアドバイス:

  • この曲は、感情的なテーマ性と力強いメロディが特徴的です。歌唱や演出においては、感情を表現するだけでなく、メロディに合わせた動きや表現を取り入れることで、聴衆により深い印象を与えることができます。
  • 「ラララ…」の部分で、は肩を組んで歌ったり、「支え合ったり涙を流し合ったね!」と語りかけるように顔を見合わせるのも素敵ですね!

6.楽曲の解説

混声三部合唱・三部形式の曲ですね。

特徴的なのは、大切な部分が全てユニゾン(ソプラノ・アルト・男声が全て同じ旋律)な点です。

  1. まず最初の「このひろいだいちで~」がユニゾンで始まり、静かに情景と主人公たちの状況を説明します。
  2. 「はなればなれに~」で男声に主旋律が移り、女声がハミングで寂しさや情景を演出します。「ぼくたちのな(が)いたびは」の(が)は鼻濁音のため、nをまぜて優しく発音しましょう。
  3. 転調します。ここからは、強く未来に向かって踏み出そうとする前向きな雰囲気を転調で演出しています。
  4. 「[さ][さ]えあったり~」 あたまの音が無声音です。はっきりと発音しないと感動的な雰囲気が台無しです。sの発音をしっかり、息を混ぜて発音しましょう。実は三声のハーモニー(ラ・ソ・ド)が二分音符以上の長さで響くのはここだけ。だからこそ、練習を重ねてきちんと表現したいところ。
  5. 「なみだもな(が)しあえたね~」(が)の鼻濁音をやさしく発音しましょう。
  6. 「(は)るかなゆめを~」 (は)が意識しないと「あるかな~?」と聞こえがちです。
  7. 「かがやくきせつに」 女声・男声の掛け合いですが、鼻濁音に気を付けながら、先に演奏した女声の音色のバトンを受け取って、同じ空気感で歌えると素敵ですね。
  8. 「もどれない~」「わすれない~」強弱記号の指定が細かくなっています。手前の「にどと~」でしっかりとデクレシェンドを表現しないと「わすれない~」までのクレシェンドを正確に表現できません。
  9. 「わすれない~」はf以外の指定がありませんので、詩の表現技法を意識して、何かしらの強調の効果を意識したいところ、例えば、1回目から3回目にかけての「わすれない」で、①自分自身に②自分のまわりに③世界中に訴えるように 伝える対象を変えたりして同じfでも聴き手に違いを感じさせられるようにしたいですね。
  10. さらに転調します。お互いの思いを確認し合い、さらに力強く踏み出す雰囲気を演出している感じでしょうか。「ラララ・・・」では先にも述べましたが、肩を組んだり、お互いの顔を見合ったりしても素敵ですね。「支え合ったり~」の詩が中に入っていることを忘れないように。
  11. 最後の「わすれない~」何度も同じ言葉が繰り返されます。ユニゾン部分が多くなり、メッセージ性がとても強いです。ここで気を付けたいのが、言葉の強さと裏腹に歌い手の雰囲気が弱弱しいと、見ていて寂しくなるところです。強い言葉には強い表情や雰囲気を、詩の内容や音楽に合う空気感を演出することも、合唱では大切ですね。

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